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兵庫県立がんセンター 婦人科部長・研究部長 1973年 神戸大学医学部 卒業 |
光線力学療法(PDT)、子宮頸ガンの名医。
【光線力学療法(PDT)の特徴と通算症例数】
近年認められる子宮頚癌(子宮頚がん))の若年化傾向は、その前駆病変としての頚部上皮内腫瘍(CIN)の原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)感染の増加に伴う現象とされている。
このような背景から、CINに対する妊孕能温存治療は社会的要望であり、子宮腟部円錐切除術が現行の標準的治療法となっている。しかし、これは子宮頚部を広範囲に切除するために頚部の狭窄や機能不全を来たし、妊娠や分娩の障害となる場合がある。
そこで、外科的切除を行わない光線力学的治療法(PDT)が新しい妊孕能温存治療法として注目されている。
PDTの治療原理は、フォトフリンなど腫瘍親和性の高い光感受性物質を静脈投与した後、患部にレーザー光を照射することにより、腫瘍細胞に取り込まれたフォトフリンを化学変化させて細胞死へと導くものである。
PDTは麻酔を必要としないが、副作用としての日焼け防止のための光制限が必要で、約3週間の入院となる。
当科では、1996年〜2006年の間に165名の患者に対してPDTを施行した。その結果、155名(94%)で有効性が認められたが、10名(6%)が再発し、円錐切除術を行った。PDT施行後、22名が妊娠し、うち14名が分娩に至っている。
【子宮頚ガンの適応ステージ】
子宮頚部の異型成(とくに高度)と上皮内癌を原則とするが、十分なインフォームド・コンセントがあればIa1期も可能。組織型としては扁平上皮癌が適応。
浸潤性頚癌、子宮体癌、卵巣癌は適応とはしていない。
【患者に対するポリシー】
がん治療は患者さんの深い理解と同意の下に行われるが、医師の客観的な説明がその前提となることを常に意識している。
主観的な説明や判断を避け、患者さんの意思を尊重しつつともに病気に対峙する。責任ある予後管理こそ、がん治療を行う基本的な資格であると考え、約30年前よりすべての癌患者を登録管理し、治療成績を公表している。
また、当科で初期治療を行った患者さんに対しては、希望のある限りターミナルまでの対応を心がける。
【入院費用と費用】
PDTはすでに保険適応となっており、PDT専用の二人部屋に約3週間入院して約20万円の費用となる。
【編集部から】
子宮頚がんを患ってしまったが妊娠を希望される女性にとって、光線力学療法(PDT療法)の開発は朗報だと思います。
子宮頸がんの治療後も出産が可能なのです。
更に、保険適用なので治療費もリーズナブル。
日に日に医療は進化しているのですね!
しかし、適応ステージが限られる治療法なので是非詳細をご覧下さい